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Unite Europe 2017 基調講演まとめ: 「つながる〜つくる」とUnityの未来

2017年6月27日 カテゴリ: コミュニティ | 5 分 で読めます
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オランダのアムステルダムでUnite Europe 2017が開催中です!6月29日まで開催されるこのイベントでは、開発者、アーティスト、教育者、映像制作関係者、研究者、作家など、Unityを利用するさまざまな人々が集い、彼らがUnityを利用して創ったことについて熱の入った講演を行います。ハンズオンのチュートリアルからMade With Unityのショーケースまで、UniteはUnityの全てについての特別なイベントです。

基調講演が終わり、Unityの未来について私たち同様にみなさんも期待していただければ幸いです。Unity 2017.1が7月にリリースされます!

基調講演では、Mimimi Productionsによるタイトル「Shadow Tactics」 のモバイル版の開発プロセスを再現しステージ上でお見せしました。Unity Connectを使って才能ある人材を集め、より早いチームワークを実現する機能を集めたUnity Teamsを使い、Unity 2017.1の新機能、Timeline&Cinemachineなどを使って開発のデモを行いました。
Unite Europe 2017の基調講演の動画は以下よりご覧頂けます:

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「Shadow Tactics」を使った開発再現デモ

人気で高評価のタイトル「Shadow Tactics」のアセットを使い、Unityのメンバーがモバイル版のゲームの開発現場を再現しました。

チームのリーダーとして、UnityテクニカルディレクターのLucas MeijerがUnity Connect で人材を探したり採用する方法をデモしました。UnityのXRエバンジェリストのSarah Stumbo、開発プロダクトマネージャーのMike Wuetherickが登壇し、Unity Teamsを使います。Collaborateを使いプロジェクトを共有します。Cloud Buildを使い、自動ビルドを行い、プレイ可能なゲームにチーム単位で簡単にアクセスすることができます。

Timelineのご紹介

TimelineはUnityの新機能の一つで、強力なビジュアルツールで、アーティストとデザイナーがシネマティックなコンテンツ(フィルムフェスティバルなどで受賞歴のあるショートフィルム「Adam」のような)、カットシーン、ゲームプレイのシーケンスなどを制作することができます。ゲームオブジェクトやアニメーション、音声やシーンを簡単に組み合わせることによってコーディングなしでアーティストやデザイナーがUnityを使って制作作業ができる様子をお見せしました。

MikeがTimelineの機能の詳細を説明し、デベロッパー/エンジニとアーティスト/デザイナーが無駄なく効率的に協力して作業できることを説明しました。
アーティストとデザイナーはTimelineのみを使ってゲーム体験を作り上げることができる一方で、エンジニアは複雑なゲームプレイの仕組みを作りながらTimelineクリップを適宜活用することができます。

Cinemachineスマートカメラシステム

Cinematics開発チームのトップであるAdam Myhillが加わり、ゲームにカメラシステムを実装します。

彼の10年以上のゲームプレイやシネマティックカメラの開発経験の集大成であるCinemachineを使い、Adamは、アニメーション、カメラプログラミングや修正作業と言った手間と時間のかかる作業がいかに効率よく行えるかをデモしました。スマートカメラを複数使って、ゲームプレイでもシネマティックな場面でも使えるショットが制作できます。

Timelineのシーケンス機能と共に使うことで、Cinemachineのカメラは、例えばキャラクターを動的に追跡したり、外見の変更に対応したり、シーンの構成を最適化するのに最も良いショットを選んだりすることができます。とりわけ、カメラのすべての設定をプレイモードであっても調整することができるので、イテレーションをすばやく行うことができます。

Adamは、新しいポストプロセッシングスタックの使い方も説明し、各々のポストエフェクトをそれぞれのCinemachineカメラにアタッチすることでさらに絵作りを洗練できることを説明しました。マスターTimeline(複数のTimelineクリップを制御できる)を使って宣伝などに使えるゲームのトレイラーを作り、、Unityの新しい動画レンダラー(Unity 2017.1に実装予定)を使って動画に直接出力できることをお見せしました。

リモート設定と標準イベントでパワーアップしたLive-ops Analytics

ゲームをモバイル版に移植するためには、ゲーム構造の手直しと無料で遊べる仕組みを検討しなければいけません。UnityのAnalytics開発チームのトップであるMark Choiが加わり、ゲームのストーリー展開に沿う形でユーザーのゲームプレイを中断させないAdsとIAPを実装する方法をデモしました。コーディング不要のIAP機能を使っており、AdsもIAPもUnityの中に組み込まれているので追加のSDKも不要です。

Markは新しい標準イベントの機能を使い、ゲームのより深い分析を設定するのが簡単であることをお見せしました。標準イベントでは、全ての種類のゲームでよく使われるイベントが事前に設定されています。機能豊富で自動化されたダッシュボードを使い、プレイヤーの振る舞いを理解し、それに合わせてゲームを最適化することができます。例えば、クラウドベースのリモート設定を使ってパラメーターを調整することで、再デプロイすることなくゲームの難易度を調整することができます。

Unity 2017.1

Timeline&CinemachineなどのUnity 2017.1の新機能をご紹介できることを大変嬉しく思います。
アーティストやデザイナー、開発者といったメンバーからなるチームがより効率よく共同作業できるようにすることが、私たちのミッションの1つである「開発の民主化」の大切な目的の一つです。

これらの新機能の他にも、Unity 2017.1は幅広いエリアで改善が行われています:グラフィックス(プログレッシブライトマッパー、パーティクルシステム、iOS/Metal使用時の遅延レンダリング)、スクリプティング(.NET4.6/C#6 (実験的な機能として))、チーム内のコラボレーション機能(Unity Collaborate、エディターの生産性(FBXインポート、アニメーションキーフレーム追加時のワークフロー)、2D(スプライトアトラス)、VRプラットフォームサポート(VR Works、Daydreamの非同期ビデオ再投影)、ビデオプレイヤー(PS4)、Universal Windows Platform(UWP)、Live-ops Analytics(リモート設定、標準イベント)など。

Unity2017.1のリリースは7月を予定していますが、リリース候補版はすでに公開されており、ダウンロードいただけます。

Unityの未来のこと

基調講演のまとめとして、UnityのCTOであるJoachim Anteが登壇し、Unityのコアエンジンのプログラミング機能、コードの最適化についてご紹介しました。C#ジョブシステムにより、簡単に安全なマルチスレッド対応のコードを書くことができます。また、新しいジョブシステムを使うことによって、マルチコアCPUのアーキテクチャーの性能を引き出すことができ、boids シミュレーションのパフォーマンスがどれほど向上するかをお見せしました。次にJoachimのデモでは、特別に最適化とカスタマイズされた新しいC#ジョブコンパイラーが、CPUパワーを必要とするシナリオにてパフォーマンスを次のレベルに上げるところをお見せしました。

Unity Experimental forumsにて、これらの最新の実験的な機能について紹介していきますので、どうぞお楽しみに!

そして最後に、新しいデモの一部をお披露目しました。開発コード名「Project Forest」と名付けられたこのデモは、Unityの最新のグラフィックスの技術を活用しています。デモ動画はこちら

この開発中のデモは、最新のライティングシステム、プログレッシブライトマッパー、ポストプロセッシングスタック、そして最新のスクリプタブルレンダリングパイプラインを活用しています。詳細は10月3〜5日開催予定の Unite Austinにてご紹介します。
どうぞお楽しみに!

2017年6月27日 カテゴリ: コミュニティ | 5 分 で読めます

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