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2017年10月にアメリカのオースティンで開催された「Unite Austin 2017」で、マネタイゼーションに関する講演があり、その録画が先日公開されました。

約30分ほどのハーフセッションではありましたが、内容が濃く要点が上手くまとまっていたので、ブログ記事でも紹介したいと思います。

モバイルゲームにおける成功とは

Unityのミッションの一つに「Enable Success(デベロッパーの成功支援)」があります。すばらしいゲームを作ること自体が成功とも言えますが、ここでは経済的な成功と定義しましょう。

ゲームで収益を得るためには、プレイヤー獲得コストよりもプレイヤーから得られる収益(マーケティング用語を借りると “Life Time Value” )が大きくなければなりません。ご存知のとおり、Unityはマネタイゼーション(収益化)の仕組みとして「Unity IAP」と「Unity Ads」を提供しています。これらのサービスは Unity Analytics が収集するプレイヤーデータを参照することにより最適化され、F2Pゲームをより良いものにしていきます。

マネタイズにおける「4つのP」

ここでは、モバイルゲーム市場で成功したデベロッパー達がすでに行なっている手法を「4つのP」と称して一つずつご紹介していきます。

Product

まずは「商品」です。ゲーム内で購入できる商品にはさまざまな種類が考えられます。例えば、ゲーム内で使える仮想通貨であったり、アバター用のシャツやリュックサック、ニンジャの手裏剣であったり。これらは総じて「ゲームプレイヤーに相応の価値があるもの」です。この「商品」をどのように販売すると良いのでしょうか。ここではベストプラクティスとして3つご紹介します。

  • ライトユーザーからヘビーユーザーまで幅広い層をカバーする商品を用意すべし
  • 複数の通貨(例:無償ジェムと有償ジェム)を使い分けるべし
  • 定期的なアップデートと新しいアイテムの紹介(販促)をすべし

Price

アプリ内課金における「価格」においても、おさえておくべきポイントがあります。

  • ゲーム内通貨の購入は少額から高額のものまで6つの選択肢(例:$0.99から$99までの範囲で6パターン)を用意すべし
  • 新規ユーザー向けのパッケージ商品を用意すべし
  • バンドル(抱き合わせ)販売をすべし

Promotion

次は「商品のプロモーション」についてです。売る商品があるのにちゃんとプロモーションしていない、ということになっていませんか?ここではどんなタイミングで、どのようにプロモーションをすると効果があるのかを説明しています。

  • 常に商品のプロモーションをすべし
  • 「セール」は多用してはいけない
  • 新規ユーザー、ヘビーユーザーあるいはまだ課金をしたことがない人など、特定のユーザーに向けて適切な商品をプロモーションすべし

セールを多用してはいけない、に補足をすると、商品のセールというのは確かに一定の効果があり一時的に売上が伸びます。しかしながら、それを多用してしまうとユーザーが「セールで買ったからもういいや」「次のセールまで待てばいい」というように考えてしまい、平時の売上を下げてしまうというデメリットがあります。うまく商品を入れ替えたり値段を変えたりしてユーザーがあっと驚くようなプロモーションをしましょう。

Placement

最後に、「広告の配置」についてです。これまでIAP(アプリ内課金)の話をしてきましたが、Free-to-Playのゲームでの課金率はわずか3%と言われています。広告は、残り97%のユーザーをマネタイズできる手段です。

  • 広告をプレイヤーにとってポジティブな印象にすべし
  • プラチナユーザーを失わないために最適なタイミングで広告を見せない判断をすべし
  • ユーザー体験を考慮すべし

広告によるマネタイズができるようになったとしても、それがゲームのおもしろさを損なう事になってしまっては元も子もありません。広告はゲームのコアループの中に自然と目に入るところに配置すべきですが、強制的な表示ではなく選択式にし、ユーザーのニーズに応えましょう。例えば、ゲームを始めてから3〜7日間のLTV(Life Time Value)を見てからその判断をする、というのが良いでしょう。この判断が早すぎても遅すぎてもいけないのは皆さんもご承知の通りです。

そして、プレイヤーが待機状態(やることがなくなる)になるタイミングも重要です。コインが無くなったり、行動するための体力が無い場合にはプレイヤーはゲームをやめてしまうので、ここで広告視聴による報酬でゲームが続けられるという選択肢を与えることができます。

「成功」するためにデベロッパーが利用できるもの

いわゆる「ベストプラクティス」を紹介してきましたが、実際に行動するには少し労力が必要そうな部分もあります。そこで少しでもゲーム開発に集中するために、以下のようなサービスも利用できますので検討してみてください。

Remote Settings

クラウド上に保存できる値を使って、ほぼリアルタイムにゲームバランスを調整可能な機能です。Unity Analyticsのセグメントにも対応しているので、例えば「7日間以上ゲームを続けている人に対してレビューをお願いする」とか「課金したことがない人にのみ一定確率で広告を表示する」といった柔軟な調整が可能になります。

Unity Manual

https://docs.unity3d.com/ja/current/Manual/UnityAnalyticsRemoteSettings.html

IAP Promo (Beta)

アプリ内課金で購入できる商品をゲームの中で宣伝できる、という仕組みを提供する機能です。こちらはまだクローズドベータ版で、みなさんが使えるようになるのは2017Q4あるいは2018Q1となる見込みですが、とても便利な機能なのでぜひ導入を検討してみてください。

最後に

紹介したナレッジや機能などが、一つでもみなさんの成功に繋がれば幸いです。もし、モバイルゲームのマネタイズについて気になる点や質問があれば、遠慮なくお問い合わせいただければと思います。

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お問い合わせ先

monetization@unity3d.co.jp