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Unite Berlin のトピック:コネクティッドゲーム、フェイシャルモーションキャプチャー、新しいプレハブワークフローのプレビューなど、盛りだくさん!

, 6月 19, 2018

6 月 19 日から 21 日にかけて、Unite Berlin が開催されました。コネクティッドゲームの開発をさらに促進する Google Cloud との戦略的提携から、改良されたプレハブシステムのプレビュー版ビルドまで、これまで取り組んできたものについてお知らせできて非常にうれしく思います。この記事では、キーノートで発表された内容の概要をお伝えしたいと思います。

ECS と C# Job System から、『Book of the Dead』をコンソール機で実行するために行った最適化に関するものまで、貴重な講演も多数行われました。Day 2、Day 3 の講演は当日ストリーミング中継されました。以下はそのアーカイブへのリンクになります。Day 2 アーカイブDay 3 アーカイブ
ビデオの説明に当日のスケジュールが記載されています。

講演項目

新しいプレハブワークフロー
Google Cloud を使ったコネクティッドゲーム
Unity for Small Things
Personalized Placements
『Book of the Dead』のゲーム環境プロジェクト公開
AR:Project Mars
AR:フェイシャルモーションキャプチャーのパフォーマンス
Kinematica
Harold Halibut
Flipping Death
GTFO
Shadowgun Legends

新しいプレハブワークフロー

私たちはいま Unity ユーザーがプレハブをどのように扱い、ユーザーが必要としているものは何か、研究を重ねました。私たちは再利用性、制御のしやすさ、安全性に焦点を当ててシステム全体を改善しています。今回新しく追加される機能には、プレハブモード、プレハブのバリアント、そしてもちろん、Nested Prefabs が入っています。キーノートでは、新しいプレハブワークフローのプレビュービルドへのアクセス開放もアナウンスされました。早速お試しいただき、ご意見をお寄せください!

プレハブモードはプレハブを編集するための独立したモードとして機能します。この新しいモードにより、シーンにプレハブを置いて編集する必要がなくなり、プレハブをより速く、より効率的に、より安全に編集できる場所が手に入るわけです。

新しく開発された機能であるプレハブのバリアントと Nested Prefabs は、プレハブを扱う作業の生産性を高めるための機能です。この機能によって、モデルとなるプレハブを編集すると、プレハブのバリアントすべてにその変更を伝播させることができるようになります。Nested Prefabs を使った新しいワークフローは、チームの共同作業の柔軟性を増すように設計されています。つまり、Nested Prefabs を使うことでチームでプレハブの部品を別々に作り、最後にそれらを組み上げて完成版のアセットとすることができます。

Google Cloud を使ったコネクティッドゲーム

キーノートにおいて、Unity のインフラストラクチャを Google Cloud に移行し、Google との戦略的業務提携によってクリエイターがコネクティッドゲーム開発の支援環境を提供することを発表しました。

ペースの速いマルチプレーヤーゲームから、モバイル端末で楽しむ 1 人用のソーシャルゲームまであらゆるジャンルにおいて、世の中で最も成功し、影響力のあるゲームはネットにつながっており、クラウドの上で動いています。こうした体験を作り出すには、深い専門知識と莫大な時間とインフラ巣トラクチャが必要で、これらはすべてのクリエイターがアクセスできるものではありません。

この業務提携を通して、Unity と Google Cloud はユーザーがコネクティッドゲームの開発と運営、およびプレイヤーのニーズを満足できるようにスケールさせることを容易にする Unity のネイティブ機能およびツールのスイートを開発します。Unity はどのようなサイズのクリエーター組織においても、クラウドの専門家になる必要なしに Google Cloud のパワーを利用することができる環境を整えようとしています。詳細は unity3d.com/connectedgames のウェブサイトを参照してください。

Unity for small things

より小さく、より軽く、より速く。

新しいプラットフォームが出るたびに、そこにはより多くのプレイヤーにリーチする大きなチャンスが生じます。メッセージングアプリのような新興のプラットフォームでは、プレイヤーがシームレスで軽快なソーシャル体験を得られるように、短いロード時間を実現することが必要です。Unity は軽快で高速な配信を実現するため、モジュール化されたアーキテクチャと圧縮技術を活用した、新しい小型のランタイムを開発しました。このランタイムを使えば、慣れ親しんだ Unity エディターとこれまで集めたアセットを使ってメッセージングアプリ向けのゲームを開発することができます。

現在、メッセージングゲームの多くは 2D の HTML 形式で配信されていますが、Unity はネイティブデプロイと 3D でこの状況の先に行こうとしています。新しいランタイムは IoT デバイス、時計、車のダッシュボード、AR グラスなど、これから普及が見込まれるプラットフォームの多くにも使うことができます。

活用したいケースについてお聞かせください

Personalized Placements:プレイヤーのエンゲージメントを改善する

ビジネスとして成立させることとプレイヤーを楽しませることはトレードオフの関係にあることは認知されていますが、このトレードオフを成立させないで済むとしたら、ビジネスとプレイヤーの楽しみを両立させられるとしたらどうでしょうか?

Personalized Placements を使えば、それぞれのプレイヤーに合わせたゲーム体験を作り出すことができます。この予測エンジンは最も高いエンゲージメントと顧客生涯価値を生み出すと思われるものに基づき、プレイヤーに見せるものを決定します。それは広告であったり、IAP プロモーションであったり、新機能の告知であったり、クロスプロモーションであったりします。機械学習のいいところは、予測は時間が経つほど洗練されていくということです。

Unity はユーザーが最もインパクトのあるコンテンツを配信して、プレイヤーのジャーニーを作り上げられるようにします。なぜなら、プレイヤーのエンゲージメントなくしてマネタイゼーションはありえないからです。

『Book of the Dead』のゲーム環境プロジェクト公開

今年の早い時期に、Unity は GDC 2018 で『Book of the Dead』を披露しました。これは Unity Demo チームによる、ウェビー賞を受賞した美しくインタラクティブなナラティブ体験でした。デモの自然環境を構成するアセットはすべてフォトグラメトリでスキャンされた現実世界のオブジェクトとテクスチャで、大部分は誰にでも公開されている高品質スキャンアセットライブラリである Quixel Megascans に収録されているものでした。

プロジェクトはモダンなコンソール環境のパフォーマンスに最適化されており、恐ろしく高品質なビジュアルを実現する Unity 2018 の新しい HD レンダーパイプラインの能力を見せつけるものに仕上がっています。このようなデモプロジェクトは現在の Unity でできることの枠を広げ、その後もさらに広げ続けることを可能にします。

ここ 2、3 週間、私たちはメイキングに関するブログコンテンツを公開しています。ブログコンテンツは『Book of the Dead』のコンセプトアート、キャラクターデザイン、環境アートといったトピックをカバーしています。ユーザーのクリエイティビティと学びを促進するために、キーノートでは『Book of the Dead』の環境のスライスをアセットストアからダウンロードできるようになったことを告知しました。

拡張現実(AR)

現実をビルドターゲットに

私たちはこれまでクリエイターが未来のコンテンツを作り出していく様子に注目してきました。それだけに、Project MARS には非常に期待しています。「MARS」は「Mixed and Augmented Reality Studio(複合現実と拡張現実のスタジオ)」を意味するフレーズで、MARS そのものは Unity 拡張であり、クリエイターがあらゆる現実世界の環境と知的に相互作用するアプリケーションを、カスタムコーディングをほぼ必要とせずに開発できるようにすれば、AR が今後広がっていくという期待を込めて提供されるものです。

このプロジェクトが掲げるモットーは「現実が私たちのビルドターゲット」です。ユーザーに、コンソールや携帯電話向けにビルドすることではなく、現実世界の利点を本気で活かした体験をいかに作り出すかということを考え始めてほしいと考えています。MARS はコンテキストアウェアネス、カスタマイズ性、柔軟性を備え、場所やデータの種類を問わずに動作する AR アプリを開発できる堅牢なツールセットです。

MARS はあらゆるデータプロバイダーを扱える柔軟性を備えています。Unity は物体認識、ロケーションデータ、地図データなどの有用なデータソースを扱う抽象レイヤーを追加しようとしています。また、シミュレートされた部屋のテンプレートのセットを用意しています。これを使うと、エディターでさまざまな環境のテストができます。新しく追加された AR 専用のギズモを使い、地面のサイズ、高度、近接性といった空間的な条件をコードや正確な測定を必要とせず、簡単に定義します。AR は従来のゲームデザインとは根本的に異なります。レベルデザイナーにスクラッチから世界全体を作りあげてもらうのではなく、現実世界がレベルデザインになります。MARS はフェースマスクからアバター、デジタルアートで出来た部屋全体に至るまで AR 体験を簡単に作れるようにしてこの困難なレベルデザインの課題を解決する手助けをします。皆さんが作ったものを見るのを楽しみにしています。

Project MARS は今後、今年中に実験的なパッケージとして Unity に組み込まれる予定です。Unity Labs からの今後のお知らせをお待ちください。

フェイシャルモーションキャプチャーのパフォーマンス

この 2 年ほどにわたって、VR と AR を映像制作の手法として取り入れる例が増えてきています。グラフィックス技術の進歩により、さらに詳細な環境の再現が可能になり、私たちはさらにキャラクターに感情移入するようになっています。バーチャルシネマトグラフィは映像制作における XR の目だった使い方のひとつで、これはセットにある物理的なカメラを Unity のデジタルカメラと接続する技術です。この技術により、現実にカメラを回すのと同じようにして、自分の手で CG コンテンツを撮影することができます。

新しく追加された Facial AR Remote コンポーネントを使うと、AR 技術をツールとして使って、パフォーマンスを行い、動くキャラクターをキャプチャし、ショットを仕上げることができます。これを使うと、チームの時間を日単位、場合によっては週単位で節約することができるでしょう。

このワークフローは近日公開予定です。このワークフローは誰にでも利用でき、かつ誰でもがアイデアの浮かぶスピードに負けないくらい素早く、映画のようなコンテンツを制作できるようにします。

機械学習がアニメーションを進化させる

Unity Labs の AI グループは、アニメーションを進化させるために機械学習を活用する方法の研究に熱心に取り組んでいます。従来のアニメーションのワークフローでは取りうる遷移をすべて明示的に定義する必要があり、それは時として極めて複雑なものになってしまうことがありました。AI グループのチームはグラフやブレンドツリーのような重なり合いのある構造を使わなくていいアニメーションシステムの構築を始めました。

Unity で現在開発中のアニメーションシステム「Kinematica」は、あらゆるデータソースに対して機械学習を適用することで、スムーズで自然に見える動きを生成します。Kinematica はすべてのクリップをひとつのライブラリに保持し、ライブラリから抽出した短いクリップの断片をコントローラーの入力や環境側のコンテンツだけでなく、ゲームプレイのリクエストにもマッチするようなシーケンスに組み立てる方法をリアルタイムに決定します。

Kinematica には大きく 3 つの利点があります。1 つ目は高品質で洗練された見た目が得られること、2 つ目は同じデータセットから無数のバリエーションを作るため、汎用性が増すこと、3 つ目はアニメーショングラフを手で作らなくてもよくなることです。

Kinematica は今後、今年中に実験的なパッケージとして Unity に組み込まれる予定です。

ゴージャスなゲームの数々

私たちが Unity について主に注目しているのはゲームを作ることそのものではなく、Unity を使うクリエイターのほうです。私たちはユーザーが成功を収めるまでの過程で遭遇する困難な問題を解決するために必死になるだけでなく、Unity コミュニティの中でイノベーションと技術的な目標の達成を可能にすることにも心血を注いでいます。Unite Berlin のステージで、才能の集うコミュニティの中から選りすぐられたクリエイターたちに彼らのプロジェクトを披露してもらう機会を得られたことを非常にうれしく思っています。

Oddworld Soulstorm

『Oddworld』シリーズのクリエイター、Lorne Lanning は最新作の開発に Unity 2018 を使っており、グラフィックスの品質をゲームの映像なのか映画やテレビの映像なのか見分けがつかないレベルに押し上げようとしています。彼らはクラウド上で開発をしており、2019 年中には製品を出荷したいと考えています。Lorne と彼のチームはアドベンチャーゲームを制作している間、幾度かエンジンが堅牢になっていることに驚き、「これでなぜクラッシュしないんだ?!」と問いかけることもあるといいます。

Harold Halibut

『Harold Halibut』はストップモーションフィルムのような見た目のアドベンチャーゲームです。Slow 兄弟がポリマー粘土、木材、それに金属を使ってすべてのアセットを現実世界で作り、さらにフォトグラメトリを使って Unity で動かしてこのユニークな見た目を実現しました。彼らは Unity 2018 に HDRP を導入し、色や光の現実世界でのふるまいを再現することで見た目にさらなる現実感を与えることもしました。また、このように現実感を追求したことで、透明度によるソートやボリューメトリックなライティングを含む莫大な数の問題も同時に解決されました。

Flipping Death

Flipping Death は 2D と 3D を組み合わせた素晴らしいプラットフォーマーゲームで、Nintendo Switch 向けに今夏発売予定です。

Zoink! Games は近く公開される 2D 開発向けの 2 つの機能を紹介するために、私たちに彼らのアセットの使用を許諾してくれました。Sprite Shape は新しいワールド構築ツールで、スマートで視覚的なレイアウトシステムで思ったことを形にして、微調整する支援を行います。Unity の新しい 2D アニメーションシステムはスケルタルアニメーションをセットアップし、ひとつのスプライトだけを使ってキャラクターをアニメーションさせるまでを容易に行えるツールセットです。ボーンの追加や編集、ウェイトのペイントやメッシュテッセレーションの追加も簡単に行えます。2D パッケージ全体について詳細を読み、試しに使ってみましょう2D Experimental Preview フォーラム(英語)へのご意見をお待ちしています。

GTFO

『GTFO』は 80 人のチームで作ったように見える作品ですが、実際にはたった 8 人のチームで制作された作品です。Game Awards 2017 でトレーラーを発表してから、ずっと注目を集め続けてきました。ファンもメディアの記事も同様に、今年最も期待の高い FPS ゲームとして『GTFO』の名を挙げていました。『Payday』のクリエイターで元デザイナー、Ulf Andersson は Unity を使って実現したグラフィックの出来栄えに非常に興奮しています。

Shadowgun Legends

Madfinger Games は 10 年近く Unity を使っており、タッチスクリーン向けにリアリティの高いグラフィックスを制作する専門家です。最新タイトルである『Shadowgun Legends』は無数のメディアで、多数の批評家から高い評価を受けてきました。CEO は『Shadowgun Legends』に完全なオンライン共闘(Coop online)モードを実装中であり、友人と一緒に数百のミッションをプレイできるように作り替えていると発言しました。また、Nintendo Switch に今年中にポーティングする予定であるとも発表しました。私たちはこのスタジオとの仕事をいつも楽しんでおり、また彼らはこれまで Unity を改良する方法を記したノートを数えきれないほど提供してくれました。

Unite のキーノートをこれほど素晴らしいものにしてくれたすべての Unity クリエイターに心から感謝いたします。

Unite Berlin Day 2、Day 3 にライブストリーミングを行った動画プラットフォームで、セッションのアーカイブの一部がご覧になれます。

コメント受付を終了しました。

  1. anuj narayan

    8月 8, 2018 1:20 pm

    please help me for creating a virtual shopping store in unity

  2. How about making the dark theme free for everyone? It’s just a color…Programmers are known to like dark themes, so why do you guys force us pay for a common sense?

  3. Will face tracking be able to easily be combined with virtual cinematography? It would save so much time and money

  4. Would be nice if we can capture not only with an Iphone X but other devices like the kinect 2 for example.

  5. What is the face tracking plugin used in the AR demo?

    And thanks for the awesome stuff btw

    1. The face mask creation demo used the ULSee plugin from the asset store.

  6. I am interested in ” Unity for small things”.My friend use React Native to build an Video or photograph Communities App,but UI Design in React is not good. Can ” Unity for small things” replace React Native? Can I use unity UI to transform into Web HTML5 UI and mobile app UI? it can support video streaming or photograph upload ?

    1. Kristyna Hougaard

      6月 20, 2018 2:50 pm

      It’s still very early in the development of Unity for small things, so the best thing to do at the moment is to let the team know what your needs are, eg photo upload, through the form on this page: https://create.unity3d.com/unity-for-small-things