Unite Berlin で、Unity は Google Cloud との戦略的な提携を発表しました。これに合わせて、Unity は開発者の皆さんがコネクティッドゲームを開発、運営し、スケールさせる上で助けとなる機能スイートの開発に取り掛かっています。この記事では、Unity におけるコネクティッドゲームの定義と、これまでに Google Cloud との提携について行ってきた開発についてシェアし、これからの計画について公開できる範囲のことをお伝えしたいと思います。
コネクティッドゲームという用語は、プレイヤーを他のプレイヤーとつなぐと同時に、プレイヤーと開発者をつなぐゲームを指します。コネクティッドゲームは従来のマルチプレイヤーゲーム(プレイヤー同士で競うゲームプレイ)と、デイリーのクエストや新しいステージなどの動的なコンテンツの更新が行われることを特徴とします。他にコネクティッドゲームを定義する特徴として、プレイヤーにまたプレイしようと思わせる、新規性と魅力のある体験を提供することによって成功を収めているという要素があります。
コネクティッドゲームにはたくさんのタイプのものがありますが、Unity としては大きく 4 つのセグメントに分割することができると考えています。
しかし、これらのカテゴリ分けは厳密なものでも唯一の定義というわけでもありません。コネクティッドゲームはこれらのカテゴリのうち複数、あるいはすべてのカテゴリの要素を併せ持つことがあり、カテゴリ間で明確に線引きされない部分も多くあります。加えて、コネクティッドゲームの全カテゴリの中で、特に人気のあるゲームのタイプや重要な機能が存在します。そのため、この構造は Unity として開発者の皆さんに向けてどのような機能を開発する必要があるかを検討する上で役立ちます。
コネクティッドゲームを開発するには、ネットワーク関連のコードだけでなく、サーバーやロードバランサーといったインフラも必要になります。また、そうしたインフラを運用するための専門知識も要求されます。さらに、インフラを整備しても年中無休でサポートや運用を行う必要があります。必要となるものはあまりに多く、すべてのクリエイターが十分なリソースを持っているわけではありません。
今回、Unity が Google Cloud と提携したことで、グローバルで利用可能で信頼性が高く、ゲームに合わせてカスタマイズ可能なエンタープライズレベルのインフラをご提供できるようになりました。このインフラの持つ能力をフル活用するためにクラウドの専門家になる必要はありません。Unity はゲームクリエイターのことを一番に考えて機能の開発とインテグレーションを行い、開発しているゲームのユーザー体験を向上させます。Unite Berlin で、この記事の著者は Unity の子会社である Multiplay が開発した技術を使い、100 万人を超えるプレイヤーをサポートするために、60,000 台のゲームサーバーにものの数分でスケールする手法のデモを行いました。
Unity は、Unity と Google Cloud の緊密なインテグレーションを構築することで、コネクティッドゲームの民主化を進めることを目標としています。ロバストでグローバルに広がるネットワークを使ってプレイヤーにレイテンシの小さい接続を提供することから、世界全体でデータベースを同期させるところまで様々な場面において、Unity を使う開発者は、Unity の中で完結する形で、クラウドの専門知識を学ぶ必要なく、Google Cloud の恩恵を受けられるようになります。
Unity はコネクティッドゲームの開発、運営、スケーリングを支える機能スイートの開発に取り組んでいます。ゲームサーバーのホスティングだけでなく、Unity と Google Cloud はオープンソースのマッチメーカー開発プロジェクトを共同して立ち上げました。マッチメイキングは多くのマルチプレイヤーゲームにとって重要な機能であり、また新しい技術を生み出す余地が多くある分野でもあります。そのため、Unity と Google Cloud は連携して開発者のゲームデザインの仕事に耐えうるだけのスケーラビリティと柔軟性を備えた製品の開発に取り組んでいます。このオープンソースプロジェクトは今年の夏の終わりに公開される予定です。また、私たちは新しい ECS ネットワーキングレイヤーの開発も進めており、そこで実装される新しいパラダイムにより、手を掛けずにマルチプレイヤーを実現できる、高速で柔軟なネットワーキングコードの開発ができるようになります。
皆さんのコネクティッドゲーム開発を支援し、Google Cloud のパワーを活用する仕組みの開発状況について、続報をお待ちください。
皆さんのコネクティッドゲームについてぜひ教えてください。皆さんのフィードバックが私たちの理解を助け、ニーズの優先付けにおいても役立つ情報となります。フォーラムに投稿していただければ、直接私たちにご意見を伝えていただくことができます。
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