独立系デベロッパーが Unity で制作する、独創的で想像力豊かで、往々にして信じられないほど面白いゲームの数々に、私たちは絶えず驚かされています。そういった独立系スタジオが製品を世に送り出すに当たって資金面・運営面における課題にどのように取り組んでいるのか、その情報をシェアすることでクリエイターの皆様のお役に立てるのではないかと私たちは考えました。そこで、新しい独立系スタジオのための参考資料として Unity 2018 Game Studios Report(英語) を作成しました。成功するゲームを生み出す制作チームではどのような運営が行われているのかを学べる、有用なベンチマーキングデータの盛り込まれたレポートとなっています。
このレポートは、世界各国の 1445 社の小規模・中規模の独立系制作スタジオ(従業員数 2~50 人)それぞれのリーダーたちを対象に、各スタジオの 2018 年の主要なプロジェクトに関して取材したデータを基にしたものです。対象グループには、主要なゲームエンジンとして Unity を使用しているスタジオと、他のゲームエンジンを使用しているスタジオの両方が含まれています。
本レポートによると、多くの独立系ゲームスタジオが、種々の課題を持ちながらも継続的に成長し、各自のクリエイティブ目標を維持しながら生き残っています。国際ゲーム開発者協会(IGDA)のエグゼクティブディレクターである Jen MacLean は、レポートの序文で次のように述べています―「(独立系デベロッパーは)ただクリエイティブなビジョンを現実化しているというだけでなく、それを創意工夫と直感力と多大な自助努力をもって行い、リソースが限られるゆえの課題を、想像力・ガッツ・ゲーム制作への情熱と専心をもって乗り越えています」。
以下、本レポートの一部抜粋をご覧ください。
調査対象スタジオのうち 91% は完全に独立しており、その大部分が独自 IP の開発を行っていることが分かりました。
調査対象スタジオの 40% が VR/AR 向けの開発を行っています。これは、VR/AR のプラットフォームが独立系デベロッパーの間でより確立されてきていることを示しています。最も一般的な選択肢は、依然として PC やモバイルなどの従来のプラットフォームです。
大部分のスタジオは自社プロジェクトのパブリッシュを自社で行っています。マーケティングと PR 活動で最も良く使用されているプラットフォームは Facebook と Twitter です。
53% のスタジオは主要なプロジェクトに関して買い切り型モデルでの収益化を予定しており、36% がフリーミアムモデルによる収益化を予定しています。
ゲームエンジンの他に、大部分(69%)のスタジオがチームの共同作業用ソリューションとクラウドストレージソリューションの両方を使用しており、プレイヤー行動の分析に何らかの分析手法・ツールを使用しているスタジオは 40% 未満です。
全てのスタジオにおいて、予算のおよそ 60% をフリーランス活動と自己資金で賄っています。このような経済的な制約があるにも関わらず、予算のごく一部は雇用者のトレーニングに充てられており、これは人材のスキルを最新の状態に保つことの重要性を示しています。
本レポートに関わる実際的な背景をお伝えできるように、Unity の Will Goldstone(プロダクトマネージャー)、Ciro Continisio(テクニカルエバンジェリスト)、Peter Pimley(デベロッパー窓口担当エンジニア)が Jo Twist 博士(Ukie の CEO)を交えた座談会を行いました。この座談会の様子は Unity の YouTube チャンネルでご覧いただけます。
(注)Unity ID をお持ちの方で Game Studio Report をダウンロードしたい方は、Unity からのメール送信を許諾していただく必要があります。まだの方は、以下の手順で許諾を行ってください。
1. こちらをクリックすると Email Permissions(メール許諾)のページが表示されます。
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