Unity 2019.3 では、Unity を Java で書かれた Android ネイティブアプリや Objective-C で書かれた iOS ネイティブアプリから制御できるライブラリとして使用できるようになります。これにより、AR その他の Unity の機能を簡単に挿入することが可能になります。
開発者の皆様の中には、プラットフォームのネイティブ技術(Android の Java や iOS の Objective-C など)で開発したアプリケーションやゲームに Unity 製の機能を含めたい方もいらっしゃることと思います。Unity 2019.3.a2 からは、Unity のランタイムコンポーネントと皆様のコンテンツがネイティブプラットフォームのプロジェクト内に統合可能となるので、ライブラリとしての Unity(「Unity as a Library」)がご使用いただけるようになります。
つまりこれは、拡張現実(AR)、3D/2D リアルタイムレンダリング、2D ミニゲームなど、Unity で開発した機能を、ネイティブモバイルアプリケーションに直接挿入できるようになったことを意味します。
読み込み・アクティベーション・アンロードの方法とタイミングをネイティブアプリケーション内で管理するための制御機能が、Unity ランタイムライブラリによって提供されます。
モバイルアプリケーションのビルドのプロセス自体は今までと変わりません。iOS アプリの Xcode プロジェクトや Android Gradle プロジェクトが Unity によって作成されます。
ただし、この機能を実現するために、生成される iOS アプリの Xcode プロジェクトと Android Gradle プロジェクトの構造が以下のように変更されました。
Xcode および Android Gradle プロジェクトに加えられた変更に関する詳細は、フォーラムのこちらの投稿でご確認いただけます。
また、iOS および Android に Unity as a Library を統合する手順の説明(ベーシックなサンプルプロジェクトも含む)もご利用いただけます。
(注)Unity as a Library を使用するには、Android/Java および iOS/Objective-C アプリケーションのアーキテクチャに関する深い理解が必要となります。
私達は、ネイティブのアプリケーションにホスティングされたライブラリとして Unity を使用する場合の様々なユースケースをテストしました。しかし、Unity は現在はランタイムのライフサイクルを制御しない仕様になっているため、すべてのユースケースで機能することが保証される訳ではありません。例えば以下のような制約が存在します。
Unity as a Library は、幅広い業界の様々なユースケースにおいて非常に有益です。中でも特筆すべきは、ブランドや広告制作会社の皆様が、AR を簡単に直接ネイティブモバイルアプリケーションに挿入できるようになったことです。
最先端のブランドは、従来のマーケティングキャンペーンに AR を導入することの価値を理解しています。Unity as a Library の実現により、プロセスが効率化されます。AR を追加するためにアプリを再構築したり、Unity をライブラリとして使うために、ブランドや広告制作会社の皆様とともにソリューションを苦労して考案する必要はなくなりました。
消費者は AR マーケティングを受け入れる準備ができています。AR を使用することでブランドは消費者とのパーソナルな関係を育むことができます。私たちは、マーケティングの革新を可能にするソリューションを提供できることを非常に嬉しく思っています。
ブランドや広告制作会社がどのように Unity を使用しているか、より詳しくお知りになりたい方は、ソリューションに関するページをご覧ください。
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