Unity を検索

Enlightenから堅牢なベイクした GI/リアルタイム GI 向けソリューションへの移行のお知らせ

2019年7月3日 カテゴリ: テクノロジー | 3 分 で読めます
取り上げているトピック
シェア

Is this article helpful for you?

Thank you for your feedback!

Unity は Enlighten から、新しい堅牢な CPU および GPU ベースのプログレッシブライトマッパーに移行する方針となりました。ただし、Unity 2020.4 LTS までは現在のままサポートを継続します。Unity 2021.1 で、この新しいリアルタイム GI ソリューションへと完全に移行する予定です。

当面、Unity はビルトインレンダラーに組み込まれている Enlighten のサポートを継続します(ただし現時点でサポートされている機能に限られます。新しいプラットフォームサポートの追加はありません)。Unity 2020.4 LTS がビルトインレンダラー向けの Enlighten 機能を含む最後のバージョンとなり、Unity 2021.1 では完全に Enlighten は廃止される予定です。

HDRP プレビュー版の Enlighten 機能を使って作成されたプロジェクトは、Unity 2019.4 LTS まではサポートされます(こちらも現時点でサポートされている機能に限られ、新しいプラットフォームサポートの追加はありません)が、Unity 2020.1 では HDRP で Enlighten に関する機能が完全に廃止されます。

Unity のライティングチームはここ数年にわたって、Enlighten によるベイキングを置き換える堅牢なソリューションの開発に注力してきました。CPU プログレッシブライトマッパーはすでに製品開発に投入できるレベルの完成度に至っています。これに加えて、GPU ベースのプログレッシブライトマッパーにもすでに多数の機能が実装され、多くの方にご利用いただいています。GPU プログレッシブライトマッパーは、Unity 2020.1 のリリースに合わせて製品開発に投入していただけるよう開発を進めているところです。私たちは多数のイテレーションを回すワークフローを主なターゲットとして、リリースごとに改善を加えていきます。例えば、Unity 2019.1 では、NVIDIA® OptiX™ ベースの AI ノイズ除去機能を追加しました。これにより、知覚的ノイズのないライトマップを従来に比べて最大 10 倍高速にすることができるようになりました。また、アーティスト向けにより簡単で直感的なワークフローと高速なイテレーションを実現するための多くの機能が追加されました。

Unity 2019.2 では、Intel® Open Image Denoise を追加して、高速なイテレーション機能をすべてのエディタープラットフォームでご利用いただけるようにしました。また、HDRI 環境の使用時にクリーンなベイクを行うことができる、オフラインレンダリングからの多重重点的サンプリングなど、ベイキングのイテレーション速度を向上させる洗練されたサンプリング方法も追加しています。ライトマップのレイアウトの制御を改善することで必要なライトマップの数を指定し、より便利なアーティスト向けのオプションを加えることも可能になりました。プログレッシブライトマッパーについて、機能パリティが失われている部分を見つけられた場合は、グローバルイルミネーションフォーラムでフィードバックをお願いいたします。

ライトプローブワークフローは今後のリリースで大きな注目を集めるポイントとなるでしょう。ライトプローブはオーサリングにおいて、非常に高品質なライティングと柔軟性を提供します。UV を必要とせず、計算が高速なためです。私たちはワークフローに関する作業をさらに進め、ボリュームへのライトプローブ配置の簡略化と、テレイン(地形)へのライトプローブ配置の自動化を目指しています。またライトプローブデータセットのストリーミングのサポートを追加し、ワールドのストリーミングや大規模なチームでの開発に適したワークフローを確立するための作業を進めています。

現在、チームはリアルタイム GI の代替ソリューションを Unity 2021.1 で提供できるよう、全力を注いでいます。Unity チームには、この複雑な問題を正しい方法で解決し、Unity 2021.1 では、アーティスト向けの優れたワークフローと最適なランタイムパフォーマンスを実現するための堅実なプランがあります。

今回お知らせした内容は、その影響を受ける方にとってフラストレーションの溜まるものであることは承知しています。ある機能の廃止を軽々しく決定するべきではありませんし、また皆さまの事情に無配慮な形で機能を廃止することは望ましくないとも考えています。Unity は、ベイクしたライティングとリアルタイム GI のどちらについても、ライティングのオーサリング向けの優れたワークフローを提供することに全力を尽くしています。ぜひ、グローバルイルミネーションフォーラムでディスカッションにご参加ください。ライティングシステムの移行について、皆さまをできるだけ手助けしたいと考えております。

2019年7月3日 カテゴリ: テクノロジー | 3 分 で読めます

Is this article helpful for you?

Thank you for your feedback!

取り上げているトピック