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Unity 2021.1 でエディター内チュートリアル作成のためのパッケージをお試しいただけます

2021年3月10日 カテゴリ: Engine & platform | 8 分 で読めます
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今回の新しいプレリリース版のパッケージは、Unity 開発者の皆さんが、開発しているツールやプロジェクトのためのインタラクティブなエディター内チュートリアルを作る時に役立つものです。

In-Editor Tutorial(IET; エディター内チュートリアル)パッケージは、元々 Unity のチームが例えば レゴ® マイクロゲーム のような、学習プロジェクト向けのインタラクティブなチュートリアルを作成するために使っていた内部ツールでした。

Editor screenshot with a tutorial of LEGO Micrograme

IET 2.0.0 から、パッケージが公開されることになりました。このバージョンは Unity 2019 LTS 以降をサポートしており、パッケージマネージャーではプレビュー版パッケージとして表示されます。ただし、2021.1 beta を使用している場合は、プレリリース版パッケージとして表示されます(表示を有効にする必要があります)。新しいパッケージのライフサイクルについての詳細については、このフォーラムの投稿をご覧ください。

In-Editor Tutorial は、Tutorial Framework と Tutorial Authoring Tools の 2 つのパッケージで構成されています。Tutorial Framework を使うと、様々なエディターのユースケースに対応したインタラクティブなエディター内チュートリアル(以下、単に「チュートリアル」)を作成し、実行することができます。Tutorial Authoring Tools パッケージには、プロジェクトの基礎を設定し、最も一般的なユースケースのチュートリアルコンテンツを作成するためのメニューが用意されています。コンテンツが何もないチュートリアルを新しく作り始めることもできますし、簡単にカスタマイズできるプリセットのチュートリアルページが入った、すぐに使えるチュートリアルを作成することもできます。

まとめると、以下の通りです。

  • com.unity.learn.iet-frameworkチュートリアルを実行するためのフレームワークです。チュートリアルを含むプロジェクトには、このパッケージが必要です。
  • com.unity.learn.iet-framework.authoring: チュートリアルを作成する時に必要となるオーサリングツールです。最終的に公開されるチュートリアルプロジェクトは、このパッケージに依存しません。

チュートリアルフレームワークの想定利用者

チュートリアルの主なユースケースは教育現場にあります。たとえば、教師が生徒のための指示やタスクを伴うサンプルプロジェクトをさっと作成するといったものです。また、新しい情報や特定のツールを新しく作業に入る人たちに説明する必要のある大規模な共同プロジェクトにも役立ちます。また、他の人と共有できるカスタムツールを使ったチュートリアルのユースケースもあるでしょう。

重要な考慮事項

近日公開予定の In-Editor Tutorial Framework 2.0.0 と IET Authoring Tools 1.0.0 は、2019 LTS と 2020 LTS、そして 2021.1 バージョンの Unity エディターに対応しています。In-Editor Tutorial パッケージで作成されるチュートリアルコンテンツは、その名の通りエディター専用であり、現在のところランタイムのチュートリアルやゲーム内チュートリアルの作成には適していません。現時点では、このパッケージは UI 機能のみを提供しています(パブリック API は提供していません)。

Editor screenshot
com.unity.learn.iet-framework と com.unity.learn.iet-framework.authoring の 2 つのパッケージが見つからない場合は、パッケージマネージャーの「Add package from Git URL...」機能を使って追加することができる。

機能概要

ウェルカムダイアログ

IET には、プロジェクトに合わせてカスタマイズ可能なボタンのセットを持つウェルカムダイアログを実装する機能が含まれています。

 

チュートリアルウィンドウ

チュートリアルウィンドウは IET のメインとなる部分です。ここで、プロジェクトで利用可能なチュートリアルを実行します。

新しく作られた空のチュートリアルページ

レゴ® マイクロゲームのチュートリアルウィンドウが右側に表示されている。

チュートリアル

プロジェクトにチュートリアルを組み込むことで、プレイヤーにその使い方を深く理解してもらえるようになります。

チュートリアルは受動的なウォークスルーか、ユーザーが完了することで前に進めるようになる特定のタスクを含むもののどちらかになります。

通常、チュートリアルには、次のステップやチュートリアルのページに進む前に、プレイヤーに実行してもらう指示が含まれています。ヒエラルキーやインスペクターウィンドウで特定のオブジェクトを選択するなど、事前に定義された「基準」のセットを使って、これらの指示が実行されたことを検証することができます。また、より複雑なアクションを評価するためのカスタムの「基準」を作成することも可能です。タスクが完了すると、チュートリアルを次のページに自動で進めることができます。

 

 

チュートリアルページには、動画、画像、オーディオなどのマルチメディアを含めることができる。また、情報を提供するページで構成されていたり、ユーザーとの対話を必要とするページであったりすることもある。

マスク表示とハイライト表示

ユーザーがどこに注意を向けるべきかを理解しやすくするために、あるいはチュートリアルに従う際に誤ってミスをしないようにするために、IET を使ってエディターのさまざまな部分とその要素(ツールバーのコントロール、ラベルなど)をハイライトしたり、マスクしたりすることができます。

 

 

ユーザー定義のチュートリアルのロジック

IET には、チュートリアル作成者が自分のコードをチュートリアル実行の様々なフェーズのコールバックとして組み込むことができる強力な機能があります。これにより、ユーザーが特定のチュートリアルを開始する前に、必要に応じてシーンの設定を行ったり、完了の基準の概要を作ったりすることが可能になります。

カスタマイズ可能なスタイルシート

設定アセットを使って、ライト、ダークの両方のテーマのスタイルをカスタマイズすることができます。

 

外部リソースへのリンク

メインのチュートリアルウィンドウにリンクを追加して、関連するプロジェクトの資料(ドキュメント、動画、ウェブからのサポートコンテンツなど)を含めることができます。

ローカリゼーション

チュートリアルを、Unity Hub とエディターの両方で利用可能な日本語、韓国語、中国語にローカライズすることができます。

 

サンプルと追加のリソース

Unity での IET システムの使われ方をご覧になりたい方は、先ほど触れたレゴ® マイクロゲームのようなマイクロゲームをダウンロードして試してみてください。パッケージのドキュメントは、Tutorial フレームワークについてはこちら、Tutorial Framework Authoring Tools についてはこちらでご覧になれます。他にご質問がある方は、Tutorial Framework のフォーラムスペースもご覧になってみてください。

Unity 2021.1 ベータ版をお試しください

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ベータ版の Unity 2021.1 をまだお試しいただけます。最新バージョンは Unity Hub またはダウンロードページから入手してください。現時点で、2,100 以上の修正と 280 以上の機能とアップデートが含まれています。

ベータ版をお試しいただき、何か問題を見つけられた場合はぜひバグレポートをご提出ください。ベータ版のご提供期間にバグレポートをご提出いただいた方から抽選で 4 名様に、ウルトラワイド IPS 34" 144 Hz モニターをプレゼントいたします。ベータ版は本制作に入ったプロジェクトでの使用を想定したものではないことにご注意ください。

2021年3月10日 カテゴリ: Engine & platform | 8 分 で読めます

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