2021 年の Unity の最優先課題の 1 つは、セットアップや拡張が簡単で、ハイパフォーマンスを要求されるタイトルのニーズに合わせてスケールアップし、Unity エコシステムにシームレスに統合された GameObject 向けのファーストパーティマルチプレイヤーネットワーキングソリューションによって、Unity エコシステムを拡大することです。
既存の UNet HLAPI アーキテクチャは、大規模なゲームをサポートする際に求められる、根本から大きく発展させていくような作り方には適していません。だからと言って、私たちは車輪の再発明を行おうとしているわけでもありません。Unity エコシステムでは現在、複数の強力なソリューションが提供されていますが、私たちが思い描くスケーラブルなフレームワークを提供するための最善の方法は、コミュニティに既に存在する素晴らしい仕事を基礎として、フレームワークを構築することです。
私たちは様々なオープンソースソフトウェア(OSS)の代替案を検討し、私たちのニーズに合うフレームワークを見つけました。OSS のマルチプレイヤーネットワーキングフレームワーク「MLAPI」が、その開発者 Albin Corén 氏と共に、Unity ファミリーに加わったことに感激しています。
今日の時点で、すでに MLAPI を Unity のファーストパーティ GameObject 向けネットコードソリューションとなるものに統合し、進化させる作業を行っています。今後も完全にオープンソースで開発を続けていく予定です。開発をオープンにし、コミュニティからの貢献も歓迎します。興味のある方は、GitHub の MLAPI レポジトリをのぞいてみてください。
近日中に予定されていることは以下の通りです。
MLAPI のアーキテクチャをその深い部分に至るまで調査しました。その結果、このフレームワークを基礎として新しい機能を構築する前に、いくつかの重要な領域を進化させたいと考えています。注力する分野には以下のものが含まれます。
アーキテクチャと機能に関する作業に加えて、ドキュメント、サンプル、ハウツー、開発者ツールなどの整備にも取り組んでいます。すべての開発者がマルチプレイヤーネットワーキングの専門家レベルの知識を持つ必要をなくし、マルチプレイヤーゲームの開発をより簡単に行えるようにしていきます。
前述したように、今回の発表は、GameObject を使うパターンに沿って開発をしている開発者に向けたものです。これまでの意思決定や、あるいは開発しているタイトルが非常に高いパフォーマンスを要求するといった事情により、Entity Component System(ECS)を使うパターンに沿って開発をしている、または評価を行っている開発者にとっては、Unity NetCode パッケージ(プレビュー版)が、引き続き Unity が提供するファーストパーティフレームワークとなります。
私たちの目標は引き続き、大勢のプレイヤーを一堂に集めることを可能にする技術を提供して、クリエイターを成功に導くことです。
近日中にこのブログで新たな情報をお知らせします。引き続きご注目いただくと共に、GitHub プロジェクトをチェックして、もしご質問があれば MLAPI Discord チャンネルでお伝えください。
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